時効制度を利用すると、借金を帳消しにすることができます。
しかし、この時効制度の援用にはメリットだけではなくデメリットもあるのではないでしょうか。
ここでは、時効援用制度を利用することで得られるメリットとデメリットについてみていきましょう。
時効制度を利用するのにはどのようなメリットがあるのでしょうか？
時効を迎え、その制度を援用すると、借金を帳消しにすることができます。
さらに、それだけではなく未払金やそれまでの延滞料など、すべてのお金の支払い義務がなくなるのです。
ですから、これまで抱えていたお金面でのリスクがすべてなくなり、新しい気持ちで、新しい条件で再出発することができるというのも魅力の1つですね。
時効制度を援用するのに弁護士など専門業者を雇ったりせずすることもできるので、お金をあまりかけずに行なうことも可能です。
（※ただし、行政書士などのプロに頼んだ方が手続きは格段にスムーズになります。）
このように、時効制度を利用することであなたが得られるメリットは非常にあります。
ですが、だからといって安易に「時効まで逃げればいいや」という気軽な気持ちでお金を借りるということはおすすめできません。
支払いをせずに逃げ続けていれば「時効」になり、借金を踏み倒すことができる。
確かにその通りではあるのですが、メリットだけではなく、もちろんデメリットもあるのです。
時効援用制度を利用することには、もちろんデメリットもあります。
時効制度を利用することで借金を帳消しにするというのは、「返済をせずに借金や未払金などを踏み倒してしまった」ということになりますよね。
つまり、あなたの「信用」を落としてしまう行動でもあるのです。
たとえば、借金で首が回らなくなったときに自己破産をするという方法もありますよね。
しかし、自己破産をするとブラックリストに載ってしまいます。
これも「信用」が落ちた結果です。
時効制度を利用した場合は、借金を支払わずに滞納していたということ、そしてさらにそれを踏み倒してしまったという事実が載ってしまいます。
このように、信用がなくなってしまうとどうなるのか？
当然ながら、家を買いたい・建てたいと思っても、住宅ローンを申し込むことができません。
もちろんお金を借りることもできませんし、身近なところでは、クレジットカードを作ることすらできなくなってしまうのです。
つまり、「過去の精算」はできるものの、
これからのあなたの生活に対して、いくらか障害が生まれてしまうことにもつながるのです。
ですから、ただ「逃げよう」と思うのではなくて、まずは完済を目指すこと。
どうしても難しいのであれば、しっかりと時効についての知識を持ち、最終手段として利用するということを目指した方が良いのではないでしょうか。
