未払金があっても、消滅時効制度を利用するとそれを帳消しにできます。
では、帳消しにできるお金の種類にはどのようなものがあるのでしょうか?
ここでは「携帯電話や固定電話の通話料金」についてお話ししましょう。
携帯電話料金を滞納していると、督促状が届きます。
支払わずにいると、それから数カ月で強制的に解約されてしまうケースが多いですが、その後ももちろん請求は続きます。
このような未払いの状態でいると、携帯電話は止まってしまうし、新しく契約もできないしで、非常に困ることになりますよね。
ですが、もし滞納してから「5年」が経過していれば、時効制度を利用することが可能です。一般的に時効は10年と言われていますが、携帯電話や固定電話のように、営利目的で提供されているものの料金については5年と定められています。
携帯電話や固定電話の未払い料金について時効制度を成立させるためには、3つの条件が必要になります。
最後に請求された日又は支払いをした日から「5年間」が経過していること
裁判を起こされたりしていないこと
このような何らかのアクションがあると、時効までのカウントダウンが一旦ストップしてしまうのです。
ですから、5年経過していたとしても、カウントダウンとしては2年しか経過していない、というケースももちろんあり得ます。
なお、注意したいのは、その5年間は一切返済をしてはいけないということです。
時効を迎えたら「私は時効の制度を利用します」という意思を伝える
この3つの条件が重なって初めて、未払金を帳消しにすることができるのです。
時効制度を利用すると、これまで滞納していた未払金を帳消しにすることができます。
しかし、このようなメリットだけではありません。
時効制度を援用するというのは、未払金を払わずに踏み倒したということです。
ですから、あなたの「信用」が落ちてしまうことになります。
たとえば携帯電話の場合、ドコモ、au、softbankなどさまざまなキャリアがありますが、未払金を時効にしたキャリアでもう1度新規するのは難しいかもしれません。
さらに、このような情報は共有されるものだとも言われています。
場合によっては他のキャリアでも断られるケースがあるかもしれないので、あくまでも最終手段として考えておいた方が良いでしょう。